人と人をつなぐ「たすき」となり
人事労務管理全般をサポートします
にのだん社会保険労務士事務所だより「たすき」令和5年9月号(No.46)
【①スマホを使ったねんきんネットの活用】
先日、年金事務所で「ねんきんネット」を初めて使用する際、スマホでかつマイナンバーカードがあれば簡単に登録できる方法を教えて頂きました。
私のように既にパソコンで「ねんきんネット」を登録している人でも、スマホ(マイナンバーカードを読み取れる機種であれば尚良し)とマイナンバーカードや取得時の4ケタのパスワードがあればマイナポータルアプリを使用して簡単に連携も可能です。
かつてパソコンで利用する際はログイン時にIDやパスワード、好きな食べ物など特定の質問まで記憶していなければ「ねんきんネット」が見れないなど面倒な印象がありましたが、簡単に何時でもスマホで自身の年金記録が見られるのは非常に便利だと感じます。
設定方法により将来の年金見込み額もチェックすることが可能ですので「ねんきんネット」をぜひともご活用下さい。
「スマートフォン版ねんきんネット」で検索
【②10月からの最低賃金改定を控えて】
経営者様には耳の痛い法改正ですが、今年も10月以降の勤務から現状より最低賃金(時間額)のアップが決定しました。最低賃金については、各都道府県で異なる地域別最低賃金が示されており、全国平均では今回の改定により、時間額1,000円を超えることになりましたが、和歌山県では昨年10月より改定された時間額889円から40円アップの929円に決定しました。
かつて私が求人広告会社で勤務していた18年前は、時給の最低額が650円程であったと記憶しています。あれから300円近く上昇したにも関わらず、販売額や仕入れ額(私のような個人事業主、フリーランスからの請求額も同じです)に反映出来ていない状況からすれば最低賃金の大幅アップは本当に大きな痛手になるのではないでしょうか。
当時は求人数のほうが絶対的に少なかったため、求人募集の内容には「詳細は面談の上」と記載して細かな求人情報を示さなくても応募が来たり、逆に「月給100万円以上可能」など極端な掲載内容でも反応=応募が集まる時代でした。しかし今は働き手が不足する中で、求人募集を行う際に詳細を伝えなければ応募者が全く集まらない時代になったことは間違いないと感じます。
特に給与面について正しく伝えられない場合はなおさらかもしれません。また高給をアピールしたところで、最近ニュースで取り上げられたブラック企業のように疑わしい印象が強く、求職者から敬遠される可能性が高いかもしれません。
給与面を客観的に伝えるのと同時に、その他仕事内容や勤務時間、休日や待遇面など求職者に情報を正しく伝えることが人材を獲得するための基本であると感じます。また自社の応募内容と他社の応募内容を比較した時に劣っている部分、勝っている部分が分かれば、待遇面で改善出来る部分、強みとしてPR出来る部分が見えてくるかもしれません。
給与額だけに囚われることなく、採用後の人事労務に関する法令順守がしっかり出来ている職場環境や人材育成計画の構築、そして日頃からの風通しの良いコミュニケーション作りなど「働きやすさ改革」が回りまわって口コミや評価となり、働き手不足の時代であっても離職率の低下や新しい人材の獲得に繋がるのかもしれません。
~最後までお読みいただきありがとうございました~